この言葉から始まる『一汁一菜でよいという提案』日本の料理研究家の土井善晴先生の本をご存知でしょうか?
この本は、日常の食事はご飯と具だくさんの味噌汁で充分という提案を軸に土井先生の考える家庭料理についてを述べています。
料理は、愛情の度合いから栄養学の知識、果ては人生の姿勢まで量られてしまう万能な指標ですが『家庭料理は、おいしくなくてもいい』と土井先生は言っています。
料理研究家の先生がそのようなことをいうのは不思議に感じてしまいますが家庭料理は、実はおいしさよりもむしろ工夫が重要だと記されています。
たとえば、家族でお腹を壊した人がいたらお粥を作る。おじいちゃんのために少しごぼうを軟らかく煮ようとか小さく切ろう。レシピでは、油をこんなに使うが健康を考え少なくしようなど。ほんのちょっとのできる範囲内での工夫。
いつもいつもご馳走である必要も美味しい必要もないのです。料理をしなくても美味しい料理が手に入る世の中ですが、作る人が食べる人の事を考えて作る行為はとても純粋であり、食べる人はすでに愛されています。
この料理の工夫は、食べるというゴールを目指し治療をしている私たちも患者さんにお話しすることがあります。
たとえば、抜歯後の食事や初めての入れ歯、抜かなければならない歯であっても希望で残す場合などの際は食事の際に工夫が必要です。当院では、食に関するアドバイスなども提供できる歯科医院でありたいと思います。
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